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認知症夫婦の看取り
先日アンサンブル浦和では、認知症のご夫婦の奥様のお看取りがありました。
奥様がご病気になられる前は、同じフロアで一緒に過ごされよく笑っており、ご主人のことを気にかけられていました。
ご主人の方は、認知症も進行しているせいか、あまり奥様に関心がなく常に歌を
口ずさんで陽気な姿に第三者からは見えておりました。
少しずつ奥様の元気がなくなっていき、時々顔を合わせてもすぐに居室から戻ってきてしまう
状態でした。
そんな中で奥様が静かに息を引き取りました。
ご家族様が集まり一人一人、奥様に話しかけておられました。
ご家族様は、ご主人に亡くなられたことを伝えるのか悩んでおられ、
スタッフも正直亡くなったことが分からないのではないかと思っておりました。
ご家族様がご主人に奥様が亡くなったことを伝え、ご遺体に会わせたいと言われ、
スタッフも協力し奥様がいつも身に着けていた洋服を着て髪も整えて生前と同じ
優しい姿になりました。
奥様に会う前に、ご主人に事実を伝えると、「えぇ?。」と聞き返すことが
ありましたが、静かに「あぁ。」「分かった。」と短く答えご家族様と一緒に、
動かなくなった奥様に会いました。
目の前で改めてご家族様が説明を行い、静かに聞いておられ、ご家族様が後のことは
全てこっちでやっておくからと言われた際に「お願いします。」と一言静かに言われ
両手を合わせ目を閉じてゆっくりお辞儀をされていました。
この時のご主人の姿に認知症の姿はなく、本来のご主人の姿に見えました。
認知症のご夫婦では亡くなったことを伝えることで、認知症の進行に繋がったり
不穏な状態が続くこともあり、伝えないケースも現場ではあるかと思います。
ただ、私たちは認知症があろうが、ご家族様、夫婦のことを一番に考えて一緒に対応をして「最後の時間」を大切にしていきたいと改めて思いました。
ブログ モンキ