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介護の思い出 その①「意欲低下の改善からの取り組み」
唐突ですが、少しだけ私の介護の体験談をさせてください。
私がアンサンブル浦和に入社したばかりの頃のお話です。
要介護5 95歳 女性の入居者様 名前はKさんとさせていただきます。
日々の意欲変動で食事と水分量にムラがあり嚥下機能が悪化したことで体重の減少が見られて
いました。また、生活全般における意欲低下があり職員への依存が強く、精神面も不安定で
感情の起伏が激しく訴え等の意思表示が希薄であり、ほぼ一日中「うとうと」とされ自発的な
行動が見られませんでした。
そこで私は「体重減少」に対し、好きな食品を提供する事で「食べる楽しみ」を感じて頂き、栄養確保に繋げ
いぇ体力増進、体重増加を図れれば明るく元気な生活を取り戻せるのではないかと考えました。
また、「生活全般における意欲低下」に対し、生活リズムを作って離床時間を増やして他者と交流を
深める事で自分らしさを取り戻せるのではないかと考え、二つの視点で関わる事を始めました。
ここでKさんの「自分らしさ」とは何か!
フロアでミーティングを行い「社交的で話好きなKさん」
という結論に至りました。
そして食事に関してのアプローチを開始。
①主食の粥に好きな海苔の佃煮や副菜の野菜を入れる。
②高栄養のゼリーを1日1個提供する。
③身体機能を考慮しストローと軽い素材のコップを使用する
④薬を錠剤から粉薬に変更し少量の水で溶かして服薬介助をする。
また活動的に過ごして頂く為に
①医師と相談して睡眠薬を減量しました
②生活の場を居室からリビングに変更しクッション等で座位保持を図りながら座位姿勢の観察を行う
③椅子から立ち上がる時の臀部引き上げ介助を実践
④昼寝は1時間程度としてK様への声掛けや返答を職員間で統一
その結果離床時間の増加に成功。風船運動や集団レクにも積極的に参加し他の入居者様との
言葉のキャッチボールも可能になりました。
また、塗り絵なども自主的に取り組む等、明るく社交的な姿を取り戻していきました。
私たちは認知症介護においてアセスメントを通じて「その人らしさ」とは何かを検討すること、
心と体の両面からアプローチし「栄養改善」「生活リズム改善」「医療との連携」等を包括的に
取り込むこと、職員間で介助方法を統一しチームケアに取り組む事等を総合的に行う事で
認知症高齢者の「その人らしさ」が取り戻されるのだと感じた体験でした。
そんな経験を積み重ね現在はケアマネージャーとして勤務しています。
アンサンブル浦和 ケアマネージャー